革命のファンファーレ
私の家は小学生が奏でる鼓笛の音色が聞こえる程の位置にある。小学生の頃に一生懸命励んだ鼓笛の練習。知っている曲ばかりが頭の中でリピートされる。
私の代からは歓喜の歌という曲に代わり、高校野球などの応援などでも使われて有名なアフリカンシンフォニーという曲が導入された。
アフリカンシンフォニー。なんて響きがいいのだろう。
かつては小学生ということもあり、これからの未来に期待を抱いていた自分がいた。
小学生6年生の運動会の時に小学校生活の集大成を飾るべく披露する鼓笛。これからの未来に期待を抱く音色。起こせ、革命のファンファーレ。
しかし、どうだろう?革命ファンファーレが響く中で家に引きこもって何もしていない自分がいる。ベランダを眺めながらこの文を書いている少年が。
薄い髭を生やし、額は皮脂脂だらけ。学力は乏しく、生粋の変態。誰が想像しただろう。未来に期待を抱きながら必死に鼓笛の練習をしていた輝かしい小学生の頃の僕が今となってはこんな姿になる事を。
公園で濡れたパンツを振り回したこともある。雨の中、スキップをしながら傘を上に投げ飛ばして遊んだこともある。朝の公園に友達と集まって芝生で四つん這いになりながら鬼ごっこをした事もある。
みな、歳をとる事に変わる。それがいい方向へか悪い方向へかは分からない。どちらに転んでも自分には変わりないことだけは頭の片隅に置いておきたい。
私の革命のファンファーレが響く時はいつになるだろうか。